虫歯の進行により治療法も変化する
虫歯は,歯にいきなり大きな穴を開けるのではなく,徐々に大きな穴を開けていきます.
まずはじめに,歯の表面の固い層[エナメル質]を白濁させたり,褐色にします.この段階では,痛みもなく,積極的な治療があまり必要ありません.
第2段階として,エナメル質に穴を開け,虫歯は象牙質に達します.このころは,冷たいものや甘いものがしみるため,虫歯菌に感染した歯質を除去する治療を行わなければなりません.
第3段階として,象牙質を通り過ぎた虫歯は歯の内部の歯髄に達します.ここまで虫歯が進行すると,歯髄炎を起こしものを食べたり,のんだりしなくてもズキズキするようになります.歯髄炎を起こしてしまうと,感染した歯髄を全て取り除かなければなりません.
最終段階は,歯髄だけでなく歯の根の先にまで虫歯菌が感染してしまいます.この段階で,痛みを感じる歯髄が完全に死んでしまうので,痛みを感じなくなります.しかし,歯の根周囲の歯肉から膿が出てきたり,腐敗臭がし始めます.このような状態になると,歯の根の治療だけでなく歯を抜かなければならない事もあります.
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